辻和彦税理士事務所 の日記
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いろいろな税務調査(法人税) 6
2011.09.05
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【特別国税調査官(開発調査担当)による調査】
開発調査担当による調査は、今までに述べてきた調査とはちょっと性格が違います。
この調査のポイントは、「資料・情報収集」です。
具体的に説明しますと、今後の調査において有効な資料・情報を多数収集するために、たとえば鉄くずの買い取り業者を調査して、そこへ鉄くずを持ち込んでいる(買い取ってもらっている)事業者の情報を把握して各署へ資料提供する、そして、各署の調査担当者はその資料を活用して調査を行う、というような流れになります。
他にも架空の請求書や領収書を印刷・発行している業者(こんな業者もいます)や、納品書等の品名を書き換えている業者なども比較的選定されています。
また、、開発調査の多くは通常の調査に同行して行われますので、取引先の問題だけではなく課税所得等の適否も当然調査されることになります。
開発調査でよく問題となるのは、開発調査担当により作成された資料の活用段階です。
というのは、どのように資料が活用されるかによって、大切な仕入れ先や得意先を失うことにもなりかねないからです。
脱税ほう助等を行っている場合を除いて、資料の活用に一定の配慮をしてもらえるように調査官等にお願いすることも必要な場合もあります。